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SEMINAR REPORT

INFORMATION & SEMINAR REPORT

開催されたセミナーの詳細をお知らせします

『2012年度MID-G総会』レポート更新しました。

2013年2月。年の初めは、『2012年度MID-G総会』からスタートしました。会場は、大和ハウス東京ビル2階、テーマは『何が歯科医院を守るのか?マネジメントの視点から考える』ということで、三人の講師の方々にお越し頂き、講演して頂きました。歯科医院経営をするにあたり、知っておかなければならないこと、知っておくと良いことが豊富に散りばめられたセミナーとなり、参加者たちにとっても今後に非常に役に立つ講演だったのではないでしょうか。

 第1部では、曙綜合法律事務所の弁護士である鍛治美奈登先生による、法律の方面から歯科医院を考える講演が行われました。歯科医院のマネジメントを考える参加者たちにとっては非常にわかりやすく、目を引く内容になったことと思います。法律に触れるのが初めてだったり、普段あまり聞いたことのない語句があったりする参加者たちにも、手元に資料が配られ、抵抗なく講演を聴くことができました。

 内容は、歯科医院が直面しやすい事件の種類、歯科医師がマネジメントをする上で知っておかなければならないこと、裁判までの流れ、歯科医師が知っておくべき事例、医師の義務についてなど、基本的な法律の知識はもちろんその他応用知識も含めた幅広いものでした。

 特に最後の判例紹介の部分では、実際に歯科医師を巻き込んだ事件をそのままお話して頂き、かなり現実味があったのではないでしょうか。いつこんな事件に巻き込まれるかわからない現代。医師の行動一つで、事件として扱われるかそうでないか、裁判になるかならないか、そして裁判に勝てるかどうかさえ決まってきます。そのすべてを余すところなく講演頂き、貴重な時間となりました。

  第2部には、鹿児島からお越し下さったよしどめ歯科医院理事長の吉留英俊先生に、ご自身の医院づくりの仕組みをお話頂きました。先生は、歯科医院を診療台2台からスタートしました。しかし、現在は診療チェア40台、スタッフ総数も140名を超える経営をされています。わかりやすい写真と軽妙なトーク展開で、時には笑いも飛び出すまさに「ワハハ」な講演となりました。

 1部では、よしどめ歯科グループのできた時から今までの発展の歴史を中心に、そして2部ではその医院の現在の様子を、写真を交えてお話頂きました。特に、後半部分の自費率についてや先生の歯科に対する思い、経営を発展させた10の秘密などは目を引く部分が多かったことでしょう。そこには、歯科医院・歯科医師を愛する吉留先生だからこその言葉がたくさん詰まっていました。

 ラストで放映された、吉留先生自作のビデオには、東日本大震災の内容も包含しており、医療だけではなく日本についても、深く考えさせられる部分もかなりあったことと思います。そして締めの言葉として、先生の「だれにも負けないこと」をご披露頂き、長いようで短かった講演は盛況のうちに幕を閉じました。

 第3部では、MID-G初の書籍、「歯科のブルーオーシャン経営」を著作者で有る荒井理事本人にて解説致しました。まだ読んでいない方にとっても、もう読んだ方にとってもわかりやすい経営のノウハウを、第1部では歯科の現状、第2部では歯科医院の仕組みについて荒井理事ならではのわかりやすい口調と巧みなスライドを用いてコンパクトにまとめてお話を頂きました。

 コンビニや喫茶店よりも歯科医院が多い今日この頃、医師たちはどのようにして自分たちを守っていったら良いのでしょうか。まずは、数字からその多さと現状を理解し、その後ほかの業種と比較をすることで理解を深めました。また、新入社員たちの求めるものや教育の現実についての話もあり、時期としてはタイムリーで参考になるものでした。新入社員たちに聞いた会社に求めるもの。そこに並んでいたのは昔とは全く別のものだったことに、衝撃だったのではないでしょうか。

 理事長のお話の中には、エムズ歯科クリニックでも実際に使われているスターシステムやマニュアルでの診療の方向性統一、ナレッジレビューについての紹介もありました。どのように理事長がクリニックを経営されているのか、具体的な内容と効果についての説明もあり、参加者たち自身の医院とも比較して考えられた講演となりました。