2023年度 支部会
支部会では、各支部ごとにテーマを企画し、運営しています。
その地域や地方でしかわからないことや、共感できることなどがありますので、より地域に密着した内容になっています。
そのため、支部ごとに内容が異なりますので、様々なテーマをを学ぶことができます。
もちろん、どの地域でも有益となる情報も織り交ぜていますので、ご都合に合わせて、各支部で受講することも可能です。
まずは、お近くの支部で受講が可能ですので、ぜひこの機会にご参加ください。
各支部のスケジュール
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東日本支部
東日本支部長
神部 賢
神部歯科医院 院長
第1回*開催終了
- 前半:医療法人社団翔舞会 エムズ歯科クリニック能見台理事長 松尾 一樹
- 後半:医療法人社団彰栄会 武蔵新田まつ歯科クリニック理事長 松浦 宏彰

【潜在患者300万人!睡眠時無呼吸症候群における歯科の役割とデジタルの活用】
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は「21世紀の国民病」
とも呼ばれ、日本における潜在患者数は300万人以上と推計される一方、
現在もっとも普及している治療法であるCPAP療法の患者数は40数万人程度と少なく、
その多くが見過ごされていることがわかる。とくに全体の85%を占める閉塞型睡眠時
無呼吸症候群(OSAS:Obstructive Sleep Apnea Syndrome)は、舌根沈下・
扁桃肥大・下顎劣成長など、口腔と密接に関わっており、医科歯科連携が重要である。
メディアの影響で一般にも広くSASが認知されてきている現在、歯科に無呼吸の相談
に訪れる患者も増えており、適切な説明と治療を患者に提供することが求められている。
またOSASは無自覚の患者が多いが、歯科的な目線で早期発見することも十分可能である。
今回、睡眠時無呼吸症候群治療における歯科の役割をお伝えしたうえで、デジタルを活用
して症状を改善した実際の症例を報告したい。
【バックオフィスにおけるデジタル化】
近年、歯科業界ににおけるデジタル化は、コロナの影響もあって急激に浸透した。
レントゲンがデジタル化して、CTにより3Dで確認できるようになったことで診断の幅が
大きく広がり、その後、IOS(口腔内スキャナー)の普及によって、デジタル補綴は作製
の速度も精度も格段に上がった。
アライナー矯正の幅も大きく拡がり、様々な症例に患者さんの負担が少なく済むよう対応
できるようになっている。
そして最近では、臨床でのデジタル化と共に、アポイントシステム・カルテ・問診票・
同意書・契約書・会計に至るまで、バックオフィスのデジタル化も進んでいる。
今回、当院でそのような書類とサブカルテを一括してデジタル管理するシステムの構築に
取り組んだのでその実例を紹介したい。
今後様々なデジタル化がさらに進んでいく中で、我々もいかに柔軟に対応していくか
再考する一助になれば幸いである。第2回*開催終了
- 前半:医療法人美咲会 はかたの森歯科こども歯科理事長 長 繁生
- 後半:医療法人智美会 プラザ若葉歯科理事長 篠田 智生

【歯科業界におけるDX推進のポイント】
現在、日本の労働人口は急速に減少している。その結果、個人の負担が増大し、
長時間労働によりワークライフバランスが崩れることも少なくない。これは歯科業界も
例外ではない。しかし、競争力を高めるために、長時間診療で差別化を図ろうとして
いる医院もあるだろう。だが、最終的にはスタッフに負担がかかることになり、
雇用の安定の妨げとなる。働き方を改善するためには、DXを取り入れて労働生産性を
向上させる必要がある。働き方を改善することで働きたい人が増えれば、良い人材を
獲得できる可能性も高まる。また、人件費の上昇は今後も続くと予想される。DXの導入
により、これまで手作業が必要だった業務が自動化・効率化され人件費が削減され、
人件費の効率的な回転により利益の向上にもつながる。今回、今まで当院で取り組んで
きたDX化について紹介したい。
【In House 3D‐Printing DX】
歯科領域でもDX(デジタルトランスメーション)が謳われ久しい。
IOS(イントラオーラルスキャナー)の普及率は歯科診療所において現在約10%とも
いわれ増進している。しかしそれと対をなす利点の多い3Dプリンターの普及は進んでいない。
その理由として、経済産業省が推奨している「DXの最終目的は競争上の優位性を
確立する」ということに、3Dプリンターが大きく寄与するということが周知されて
いないことが考えられる。また技術的に造形制作の不明瞭さもある。
今回、臨床現場で活用しやすい3Dプリンター造形物、関連するDX機器を、
2023年のIDS(ドイツ)に発表された最新のプリントインク剤を含めて、
In House から始まるDXを検討していきたい。定員 100名 日時 【第1回】
2023年4月22日(土)
19:00 ~ 21:00
【第2回】
2023年10月21日(土)
19:00 ~ 21:00参加形態 ZOOM(オンライン)参加のみとなります。
※当日のZOOMのURL(ID/PASS)については、お申し込みいただいた方にのみご案内させていただきます。価格 無料(MID-G会員・賛助会員のみ受講可) -
西日本支部
西日本支部長
田中 秀直
医療法人 田中歯科医院
理事長第1回*開催終了
- 前半:医療法人スマイルデザイン吉田歯科 理事長 吉田 信介
- 後半:医療法人すずき歯科 理事長 鈴木 温

【受付無人化への挑戦】
新型コロナ感染症も落ち着きをみせている昨今、コロナ前のように求人が
難しくなってきている。とくに受付や歯科助手などの無資格者の採用は一般企業と
競合するため、破滅的に厳しくなってきたと感じる。
そこで、当院では今後迎える受付の採用難に備え、受付が不在でも診療業務が回る
歯科医院を目指して、『LINE』を用いた電話を減らす取り組みや、『ZOOM』を用い
た遠隔での予約管理、サブカルテの電子化によるペーパーレスなど、ここ数年で
様々な取り組みを行った。
本セミナーでは、デジタルを駆使して、受付の仕事をできるだけ減らし、簡素化した
当院の取り組みを紹介する。
【Digital implant workflow】
日本に近代インプラントが導入されて、40年が経過しようとしている。
当初の外科主導型から近年の補綴主導型へとインプラント治療が変化すること
により、サージカルガイドを用いたインプラント埋入が安全な手術を行うための
必須条件となってきている。当院ではデンツプライシロナの機器を用い、術前の
診断、埋入計画の立案、サージカルガイドの設計・製作、インプラント埋入後の
光学印象、カスタムバットメントの設計、ジルコニアクラウンの設計・焼成、
そしてアバットメントクラウンの口腔内装着までの一連の治療を院内で行っている。
今回、当院で行っているデジタルインプラントワークフローを紹介するとともに、
今後の課題についても考察したい。第2回*開催終了
- 前半:Kデンタルクリニック 理事長 金子 尚樹
- 後半:みどりの歯科医院 副院長 蔦川 路子

【訪問歯科レポート2024】
2021年、介護施設に入所中の90代男性がゼリーを喉に詰まらせ窒息死した。
一審では誤嚥を防ぐ義務を怠ったなどの理由から、介護施設側が数千万円の損害
賠償の支払いが命じられるという深刻な結果が出た。
この裁判を左右したものの1つが、協力医療機関による診療情報提供書であった。
訪問診療を実施している経験から、外来との大きな違いがあるとするならば、
「患者さんの死」と出くわすことであろう。終末期の患者さんに対して、
歯科医師としてどのような治療をし、医療人としてどのように接するのか。
いわゆる訪問歯科におけるクリニックパスは、歯科医院ごとで今日の段階では
まだまだばらつきがあるように思う。
2024年の訪問歯科は、技術の進歩や社会のニーズの変化により、より高度な
サービスを提供することが期待される。嚥下内視鏡やポータブル製品等の準備物、
訪問における歯科治療・請求業務・介護保険ソフト・デジタルを用いたこれからの
訪問歯科診療への期待などを、私なりに纏めてみたのでレポートする。
【デジタルを活用してチームで結果をだす医院作り】
様々なデジタルツールがある中で、実際に自院に導入して活用するには、
スタッフの協力が必要不可欠である。しかし、歯科医院のスタッフはデジタル
への苦手意識があることも多く、そもそも導入に踏み切れなかったり、
導入後に思うように活用が進まなかったりすることも少なくない。
当院でも、口腔内スキャナーなどの診療ツールや、アポシステムやチャットツール
などの業務管理ツールの導入にあたり、当初はスムーズにいかないことも多くあった。
試行錯誤をしながらも、現在では院内の生産性の改善だけでなく、患者満足度の
向上につながるために医院全体で活用できるようになった。
その経験を踏まえ、本セミナーでは、スタッフと連携し、デジタルツールを活用して
チームとして結果を出すための方法について紹介するとともに、今後のさらなる活用に
むけての取り組みについてお話しする。定員 100名 日時 【第1回】
2023年6月3日(土)
19:00 ~ 21:00
【第2回】
2024年1月27日(土)
19:00 ~ 21:00参加形態 ※ZOOM(オンライン)参加のみとなります。
※当日のZOOMのURL(ID/PASS)については、お申し込みいただいた方にのみご案内させていただきます。価格 無料(MID-G会員のみ受講可)
